ここでは、これまでに製作を行った試験・研究用装置を紹介します。
水素製造装置
地球温暖化、化石燃料の枯渇等の深刻な問題を解決するために、水素社会の構築を、できるだけ環境へ負荷をかけることなく達成することは重要な課題の一つであると考えられています。原子力機構においては、高温ガス炉を用い、原子炉から供給される熱を直接利用し、水を熱化学分解法により製造するISプロセス(IodineSulfurprocess)によって水素を製造する技術について研究開発が進められています。
ISプロセスとは、高温ガス炉から得られる1000℃以下の核熱を用いて、水を分解し、水素を製造するために、以下のような化学反応を利用するものです。
このISプロセスの基本反応及び分離操作を組み合わせた実験室規模の水素製造実験を実現する装置が
水素製造装置です。
2004年6月12日読売新聞社 掲載記事 [PDFファイル1.43Mbyte]
これまでに、ISプロセスの基本反応及び分離操作を組み合わせた水素製造実験が行われ、1997 年に毎時1リットルで48 時間の連続水素製造に世界で初めて成功しています。反応に関与する硫酸やヨウ素などの循環物質をほとんど損なうことなく良い結果が得られています。
現在、この成果に基づいて、装置の大型化の可能性を見極めるため、この装置を使用し、閉サイクル運転技術、効率化要素技術及び耐食性装置材料に関する研究が行われています。閉サイクル運転技術の研究では、これまでの実験室規模試験装置をスケールアップするとともに、プロセス状態計測機器を増強した毎時50 リットの水素発生が可能なガラス製試験装置が製作され、循環物質を損なうことなく安定した連続運転を行うための基本技術の確立を目指した試験が進められています。
( 原子力百科事典ATOMICA より)
水素製造装置以外にも多くの試験・研究用装置の製作を手がけております。詳細は是非先端技術コンテンツカタログでご覧ください。
真空装置
(独)宇宙航空研究開発機構殿 納入
光触媒評価装置
自社で推進中の高機能光触媒開発プロジェクト用に開発しました。